交通事故の通院費用を請求する時のポイント

交通事故の通院費用を請求する時のポイント

交通事故によって負傷した時は、医療機関で手当を受けるのが一般的です。ただ病院によっては、自宅から少々離れた場所にあります。歩いて通える病院なら良いですが、やや離れているなら電車やバスなどで通院する事もあるでしょう。

状況によっては、タクシーで移動するケースもあります。被害者が通院した時の費用は、実は加害者側から支払ってもらう事は可能なのです。ただし注意すべき点もあって、状況によっては弁護士に相談する方が良い事もあります。

交通事故の通院費用を保険会社に請求する

一旦は通院費用を立て替えて後日に支払われる

冒頭でも触れた通り、通院する時には交通機関で移動するケースもあります。そして通院回数が多くなると、交通費の負担額も軽視できない金額になります。例えば通院1回につき片道500円かかっているなら、60回も通院すれば6万円になってしまうでしょう。積み重なれば、かなり大きな金額になる訳です。

ですがその6万円などの金額を保険会社に伝えれば、たいてい支払ってくれます。指定の書類を提出する必要はありますが、通院費用も補償対象になるのです。ただし交通費は前払いになるのではなく、一時立替する形になります。まずは本人が一旦費用を負担した上で、かかった分の交通費を保険会社に請求する訳です。

請求データを受け取った保険会社は、通院費用に関する審査を行います。審査で特に問題なければ交通費が支払われる訳ですが、たいてい1ヶ月ぐらいかかります。請求した翌日や数日後に支払われるのではありませんから、注意が必要です。

通院費用を請求する時に提出する書類

なお保険会社に通院費用を請求する際には、2つ注意点があります。1つ目ですが、保険会社に明細書を提出する必要があります。電話で金額を伝えただけでは、費用は支払われません。必ず指定の書類を提出することになるのです。

具体的には通院交通費明細書という書類を提出することになりますが、請求する本人がその書類を準備する訳ではありません。保険会社から明細書が送られてくるのです。保険会社からは個人情報の同意書などが毎月郵送されるのですが、それに添付されていることが多いです。

その同意書には、下記のような記入項目があります。

  • 通院した日数
  • どのような手段で通院したか
  • 自宅から病院までの距離
  • かかった交通費
  • 病院の名前

この他にも被害者の氏名や記入日などを記載して、保険会社に提出する訳です。

支払われる通院費用の種類と保険会社への確認

なお保険会社が支払ってくれる交通費は、下記のように色々あります。

  • 自家用車での通院費用
  • バスや電車での通院
  • タクシーの費用
  • 同伴者の交通費

電車で病院に移動した時だけでなく、タクシーでもお金は支払われるのです。

ちなみに上述の「同伴者」とは、本人が移動するのが困難な時の人物です。例えば交通事故によって足を負傷してしまい、自力で移動するのが難しい時は誰かに付き添ってもらう事があります。その同伴者に対する交通費も、保険会社が支払ってくれる訳です。

なお上記の移動費用を算出する際には、必ず保険会社に連絡すべきです。特に移動日数などは曖昧なケースもあるので、まずは保険会社に確認する方が良いでしょう。数字が間違っていると、交通費の支払いを断られてしまう可能性もあるので、まず保険会社に連絡を取ってから書類に記入するのが無難です。

交通事故の通院費用を立て替えるのが難しい時はどうすれば良いか

交通事故の通院費用に関する仮渡金制度

ところで1つ注意を要するのは、上述の交通費はすぐに支払われる訳ではありません。一旦は被害者が交通費を立て替え払いした上で請求するのですが、支払われるまでは1ヶ月ぐらいかかります。即日や数日程度で支払われる訳ではないので、注意が必要です。

しかし被害者としては、その交通費を支払い続けるのは難しい事もあるでしょう。ですが自賠責保険には、仮渡金制度があります。自賠責の保険会社に相談すれば、1回だけ通院費用を請求できるのです。加害者との示談が成立する「前」に、請求することができます。

ただし請求できる金額には、下記のような上限があります。

  • 40万円
  • 20万円
  • 5万円

どの上限額で請求できるかは、受傷次第です。例えば内臓破裂や足の折骨などで30日以上の治療が必要な時などは、上限40万円で請求する事ができます。しかしあまり重症ではなく、通院日数はせいぜい12日という状態なら、上限は5万円になるのです。

ちなみに自賠責による仮渡金は1週間程度で支払われますから、手続きは比較的スピーディーです。

内払金請求で通院費用を請求する

また状況が深刻な時は、内払金請求という方法もあります。例えば交通事故での負傷が深刻で、通勤する事さえ難しい状態になりました。それで生活費を捻出する事も難しくなった時などは、加害者との示談が成立する前に、任意保険の会社に通院費用を請求することもできます。

ただし内払金請求は、まずは保険会社と示談交渉する必要があります。交渉に成功すれば費用は支払われますが、たまに拒否されてしまう事もあるので、注意が必要です。それが心配な時は、後述の弁護士相談という方法もあります。

通院費用に関する領収書と弁護士相談

バスや電車による通院費用の領収書

交通機関を利用した時は、実は領収書は発行されます。誤解されている事も多いですが、実は電車やバスの交通費の領収書は発行可能なのです。

電車で移動するなら、券売機で切符を購入する事になるでしょう。ですが券売機からは領収書が出てこないので、「交通費は領収書は発行されない」と思い込んでいる方も多いです。しかし、実際には発行されるのです。交通会社に相談してみると、たいてい発行してくれます。バス会社でも、領収書は発行されます。

上記でも触れた通り、保険会社としては請求内容に関する審査を行います。請求内容の裏付けを取るためにも、できるだけ領収書は発行してもらうと良いでしょう。

通院費用の拒否が不安な時は弁護士に相談

交通事故の通院費用を保険会社に請求すれば、たいてい問題なく支払われます。領収書があれば万全ではあります。

しかし保険会社によっては、稀に支払いを拒否してくる事があるのです。例えば上述の同伴者に対する交通費は、必ずしも支払われるとは限りません。同伴必須でないと判断されると、拒否されてしまう事もあるのです。

また交通事故と通院費用に因果関係がなければ、やはり拒否される事はあります。それが心配な時は、弁護士への相談がおすすめです。幸いにも交通事故に強い弁護士は、通院費用に関する色々なノウハウや知識を知っています。

弁護士に依頼すれば、比較的高い確率で費用が支払われますから、状況に応じて相談してみると良いでしょう。

まとめ

以上を踏まえると、通院費用を確実に支払ってもらうポイントは3つあります。

まず1つ目は、できるだけ領収書を発行しておくと良いでしょう。保険会社に費用を証明する必要があるからです。

2つ目ですが、通院交通費明細書は独断で記入するべきではありません。通院日数などのミスは多いですが、保険会社に確認した上で記入する方が無難です。

3つ目は弁護士です。拒否されるのが心配な時は、相談してみると良いでしょう。

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