死亡事故の慰謝料と遺族が請求する時のポイント

2020 1/16

交通事故で、たまに非常に残念な事態になってしまうことがあります。

車が激しく衝突した時などは、被害者が他界してしまう事もあるのです。そのような状況になった時は、遺族としても損害賠償を請求したくなる事もあるでしょう。

死亡事故ならペナルティーもありますが、相手に対して請求できる慰謝料も色々あるのです。ただ死亡事故には特有の難しさもあるので、やはり弁護士に依頼しつつ請求していく方が良いでしょう。

目次

死亡事故の賠償金を請求する人物と金額の内訳

死亡事故の損害賠償は誰が請求するのか

交通事故は、本来は被害者自身が加害者の保険会社と交渉していく事になります。ですが被害者本人が他界した時は、それも難しくなってしまうでしょう。他界している以上、もちろん本人は損害賠償は請求できません。

では誰が請求していくかというと、相続人なのです。配偶者がいるなら、その人物が相続人になりますし、そうでなければ子供が相続人になる事もあります。子供がいない場合は、被害者の両親が相続人になったり、それこそケースバイケースです。

誰が相続人になるかは、少々複雑な一面もあります。不明点が生じた時は、弁護士に相談してみる方が良いでしょう。

相続人が死亡事故の加害者に請求できる費用

相続人は、具体的にどのようなお金を請求できるかというと、下記の通りです。

  • 葬儀費用(最大60〜150万円)
  • 治療費や休業損害
  • 死亡慰謝料(被害者の属性により異なる)
  • 逸失利益

1つ目の葬儀費用も複数の基準があって、弁護士基準や自賠責基準などがあります。弁護士基準であれば多くのお金を請求できる傾向があり、おおむね150万円前後です。損害金を請求する時は、弁護士に相談する方が高めになるのです。

2つ目の治療費ですが、他界した人物がしばらく治療を受け続けていた時は、それも加害者が支払います。また他界するまでの間、会社を休まざるを得なかった時は、その損害金も請求できるのです。

そして3つ目の死亡慰謝料ですが、誰が他界したかによって金額が変わってきます。具体的には下記の通りです。

死亡慰謝料の金額
家庭の支柱2,800〜3,600万円
母親もしくは配偶者2,000〜3,200万円
独身者2,000〜3,000万円
子ども1,800〜2,600万円
高齢者1,800〜2,400万円

ただし、上記は弁護士基準です。自賠責基準ですと、最低350万円になりますが、状況に応じて1,200万円以上になる事もあります。

4つ目ですが、基礎収入とライプニッツ係数と生活費控除率などの数字から算出できます。基本的には年収や就労年数などを基準に算出しますが、それも上述の家庭の支柱や独身者などの属性に左右されます。無職の人物の場合は、逸失利益が認められない事もありますから、それこそケースバイケースです。

死亡事故の賠償金の請求時効は要注意

ところで1つ注意を要するのは、賠償金を請求できる期限です。長い月日が経過してしまいますと、手遅れになってしまう可能性がありますから、できるだけ早めに請求すべきです。

というのも死亡事故の場合、3年以内に請求しなければなりません。それ以上の月日が経過しますと、いわゆる時効になってしまいます。

ですが被害者の相続人が裁判を起こすと、その時効を10年引き延ばす事ができるのです。できるだけ早めに賠償金を請求すべきですが、長期化しそうな時は早めに裁判を起こす方が良いでしょう。

死亡事故における加害者の処分について

死亡事故の場合、やはり加害者には重たいペナルティーがあります。全部で3つあるのです。

  • 民事での処分
  • 行政処分
  • 刑事罰

死亡事故に対する民事上の処分

1つ目の民事の処分は、上記でも触れた賠償金です。死亡事故の場合、賠償金もかなり大きくなる傾向があります。1億円を超えることも少なくありません。

もちろん加害者が保険に加入していなければ、全額が自己負担になってしまいます。車を運転するなら、保険には入っておくべきです。

死亡事故に対する行政処分

車を運転するなら、もちろん運転免許を取っているでしょう。しかし交通ルールに違反すれば、点数が加えられてしまいます。

死亡事故の場合、無条件に20点が加算されてしまうのです。一発で免許停止になる上に、1年間は車を運転できない状態になります。

もちろん飲酒運転やひき逃げなどの過失があれば、さらに大きく加点されてしまいます。それこそ免許停止もあり得ます。

死亡事故に対する刑事罰

そして刑事罰です。被害者が他界してしまった時は、自動車運転過失致死罪や危険運転致死罪が適用されてしまうのです。しかも刑務所に行く事になり、禁固や懲役や罰金刑などが科されてしまいます。

その罰則は、傷害事故と比べると遥かに重たくなります。

死亡事故で弁護士に相談するメリット

死亡事故の過失割合に関して弁護士に相談

冒頭でも触れた通り、死亡事故は弁護士に相談すべきです。その理由は主に2つあって、まず1つ目は過失割合です。

そもそも交通事故は、加害者だけが悪いとは限りません。被害者にも何らかの落ち度があって、交通事故になるパターンもあります。被害者の飲酒運転やながら運転や、スピード違反や前方不注意など色々あるのです。

その過失が重たいと、慰謝料も減額されてしまいます。例えば、慰謝料の総額は8,000万円だとします。それで過失割合が20%になると、6,400万円に減ってしまうのです。

そして相続人では、その過失割合を証明するのは少々難しいです。相続人が車を運転していた訳でもありませんし、具体的な状況がよく分からない事もあるでしょう。

しかも加害者の保険会社は、不当な過失割合を強気に主張してくる事もあるのです。被害者の相続人としては、受け取れる慰謝料も減ってしまうでしょう。

やはり相続人だけで保険会社と交渉するハードルは、非常に高いです。しかし弁護士に依頼しますと、その示談交渉も代行してくれます。

死亡事故の特有の難しさと弁護士相談

死亡事故は、やや独特な難しさがあります。具体的には下記の通りです。

  • 被害者が直接主張できない
  • 相続人が複数いる家庭の場合、意見が噛み合わない
  • 加害者が不当に安い賠償金を提示してくる

このような問題点がありますから、やはり遺族だけで死亡事故に関する慰謝料を請求するハードルは、かなり高くなります。

しかし弁護士に相談すると、上記のような問題点が解消される事も多々あるのです。弁護士基準が適用されますから、慰謝料の金額自体が比較的高めになりますし、証拠などを提示しながら示談交渉を進めてくれます。

もちろん示談の交渉も代行してくれますし、交通事故に関する複雑な手続きも行ってくれるのです。遺族だけで請求するというより、やはり弁護士に依頼する方が良いでしょう。

死亡事故の慰謝料についておさらい

上記のように、死亡事故の慰謝料の金額はかなり高くなる傾向があります。

刑事罰もありますし、死亡事故にならないよう十分注意すると共に、保険には加入しておくべきでしょう。金額が高くなるだけに、加害者の保険会社としても低い慰謝料を提示してくるケースが多々あります。

その保険会社と示談交渉するハードルは、かなり高いです。やはり相続人だけで請求するよりは、法律事務所に相談してみる方が良いでしょう。

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