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鎖骨骨折という症状とその後遺障害の特徴

交通事故の被害者によっては、鎖骨が折れてしまっている事があります。その箇所の骨折は、痛みは比較的強くなる傾向があります。

個人差もありますが、他の箇所と比べると痛みは比較的強いです。その鎖骨骨折という症状の場合、他の症状とは大きく異なる点が1つあり、逸失利益が焦点になるケースが多いです。

他の症状と比べると逸失利益が認められづらい傾向があり、事故との因果関係も証明する必要があります。それを考慮すると、基本的には弁護士に依頼する方が無難です。

鎖骨骨折という症状と認定等級

鎖骨骨折という症状の特徴

鎖骨という骨は、肩と胸の間にあります。肋骨と肩の骨を接続しているのですが、交通事故で、その骨が割れてしまう事もたまにあるのです。その箇所の骨折の場合、しびれや痛みなどが残りやすい傾向があります。

また鎖骨骨折の場合は、骨がくっつかずに宙吊りになってしまうケースも多いです。そもそも交通事故による骨折という症状は、自然回復するケースも多々あります。骨には自然回復の機能もありますから、数ヶ月ほど経過すると骨も自然とくっつく事が多いのです。

しかし鎖骨という箇所は、少々くっつきづらい傾向があります。また痛みが多少落ち着いても、骨が変形したままの状態になってしまう事もよくあります。

鎖骨骨折の変形障害と神経障害の認定等級

それで鎖骨骨折の場合、後遺障害には3つあります。具体的には下記の通りです。

  • 変形障害
  • 機能障害
  • 神経障害

1つ目の障害は鎖骨の形自体が変わってしまった状態であり、2つ目は肩の動きに関する障害です。そして3つ目は、骨折によって痛みが残ってしまう障害になります。

それぞれ後遺障害の等級も異なるのですが、変形障害は12級であると認定されるケースが多いです。また神経障害の場合は、12もしくは14級であると判定される事が多いですが、それも診断次第です。

適切な検査が行われていないと、14級と認定されない事もあります。

鎖骨骨折の機能障害の等級はどれぐらいか

それで機能障害の場合は、下記の3つの等級で認定される傾向があります。

  • 8級
  • 10級
  • 12級

どの等級で認定されるかは、動かせる領域次第です。

可動域が比較的大きい時は12級と判定されやすくなりますが、あまり大きく動かせない時には8級と判定される傾向があります。ちなみに12級の可動域は4分の3以下であり、10級が可動域は2分の1程度になります。

ですから鎖骨骨折の場合、自賠責基準での慰謝料相場は下記の通りになります。

8級 324万円
10級 187万円
12級 93万円
14級 32万円

逸失利益は認められにくい鎖骨骨折という症状

鎖骨骨折とその逸失利益

ところで後遺症が残った時は、たいてい逸失利益も請求できます。逸失利益とは、事故がなければ得る事ができていた筈の収入です。

冒頭でも少々触れましたが、鎖骨骨折には強い痛みがあります。それだけに、腕を動かすのも困難になってしまうケースも多いです。重たい物を持ち上げるのに支障が生じてしまう事も多々あります。労働が難しくなるケースも珍しくありません。

という事は、交通事故がなければ労働可能だったのであり、収入も得られる筈なのです。ですから被害者側は、加害者に損失分の収入を請求する事になるでしょう。鎖骨骨折という症状は、この逸失利益が焦点になりやすいのです。他の症状と大きく異なる点の1つです。

鎖骨骨折の逸失利益の算出方法

逸失利益は、3つの数字を元に算出できます。

まず1つ目は直近の収入です。源泉徴収票や給与明細などを見て、収入を確認します。

2つ目は労働能力喪失率ですが、等級によって数字は異なります。鎖骨骨折には4つの等級があり得ますから、喪失率は下記の通りです。

8級 45%
10級 27%
12級 14%
14級 5%

さらにライプニッツ係数もあって、年齢に応じて数字は異なります。

年齢が高めな方々は、係数も低い数字になります。つまり収入と喪失率とライプニッツ係数という3つの数字を掛け算すれば、逸失利益を算出できるのです。

ですから逸失利益の具体的な数字は、人それぞれ異なります。収入が高めな人物であれば、利益の数字も大きくなります。

鎖骨骨折は逸失利益が認められづらい

ところで上記でも少々触れた通り、鎖骨骨折は逸失利益が焦点になりやすい傾向はあります。なぜ焦点になるかというと、労働に対する影響はあまり大きくないと見なされるケースも多いからです。

現に過去には、鎖骨変形による労働能力の損失が認められない判決がありました。右腕に対するダメージを受けてしまい鎖骨変形は12級であると認定されたのですが、本人の労働能力は大きく喪失したと主張をした裁判がありました。

その裁判では、鎖骨骨折は労働に大きな影響を及ぼさないと判断され、逸失利益の請求が却下された実例があります。

鎖骨骨折による影響を証明できれば逸失利益が認められやすい

交通事故で鎖骨を骨折して力仕事に支障が生じた実例

では鎖骨を骨折した症状の場合は、逸失利益を諦めるしかないかと言われれば、そうとも言えません。労働に対する影響をきちんと証明できれば、賠償金を支払ってもらう事はできます。

例えば過去には、学校の職員に対して逸失利益が支払われた実例があります。その職員の方は、左側の肩にダメージを受けてしまいました。左肩に強い痛みが生じてしまった上に、肩を動かせる範囲も限定されてしまったのです。

その影響は右半身にも及びました。左側のダメージを補うために、右半身も積極的に動かすようになったので、右側に対する負担が大きくなってしまったのです。

この職員の方は、普段は力仕事に従事していました。学校が給食に関わる業務に従事していたので、力仕事もあるのです。しかし左肩に強い痛みが生じているような状況ですと、仕事にも支障が生じます。重たい物を持つのも難しい状態になってしまいました。

弁護士が証明して鎖骨骨折による逸失利益が認められた

上記の給食職員の方は、弁護士に相談をしました。自分1人では事故と仕事との因果関係を証明するのも困難だったからです。

そこで弁護士は職員の状況を丁寧に説明する共に、過去の判決実例などを引き合いに出して、骨折は仕事に大きな影響を及ぼしている事を証明しました。それが認められて、14%の喪失率が認められた実例もあります。

すなわち弁護士や医師などの専門家に実証してもらえば、喪失率が認められるケースもあるのです。ですから鎖骨骨折は、被害者単独で申請するというより、やはり専門家に相談する方が良いでしょう。

加害者側の保険会社は、なかなか逸失利益を認めてくれない傾向があります。その点、弁護士は保険会社との交渉を有利に進めてくれますし、相談してみると良いでしょう。

まとめ

鎖骨骨折という症状は、認定される可能性がある等級が色々あります。

基本的には8級から14級と判定される事が多いですが、よく争点になるのは逸失利益です。

労働に対する影響が認められづらい傾向がある症状なのです。しかし労働に対する影響を証明する事ができれば、喪失率が認められるケースも多々あります。それを証明する為にも、やはり弁護士など専門家に相談する方が良いでしょう。

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