交通事故に関する休業損害の手続きと弁護士相談

交通事故に関する休業損害の手続きと弁護士相談

交通事故の後には、仕事で得られる筈の収入に関する賠償請求が行われる事があります。交通事故があれば、体を動かすのも困難になってしまうでしょう。事故によって収入が減ってしまった訳ですから、いわゆる消極損害という形で賠償請求されるのが一般的です。

ちなみに休業損害は、幅広い方々に対して支払われます。自営業者でも専業主婦でも支払われるのです。給料月額の平均値を算出した上で手続きを進める事になりますが、基本的には弁護士に相談する方が無難です。

目次

交通事故の休業損害とその請求方法

交通事故によって減った収入は消極損害

交通事故による損害には、大きく分けると2つあるのです。積極損害と消極損害があって、冒頭で触れたような「収入が減る」ような損害は消極損害であると見なされます。

例えば交通事故の後に病院に行き、治療を受けたとします。もちろん病院には治療費を払う訳ですが、被害者がとしては治療費も加害者側の保険会社に請求する訳です。その際の費用は、積極損害と呼ばれます。

それに対して、交通事故によって本来受け取れるはずの収入を受け取れないケースもあります。その際の収入は、消極損害と呼ばれるのです。

交通事故による損害金を算出する

では、どうやって消極損害のお金を支払ってもらうかと言うと、まずは月額と休業日数を確認するのです。基本的には過去に受け取っていたお金を基準に、給与日額を算出します。

例えば過去半年分に受け取っていた収入を確認したところ、250万円でした。約183日分になりますから、日額は約13,600円になります。基本的には、この日額を基準に休業損害を計算する事になります。
ただ実際に支払われるお金は、もちろん見込み労働日数分になります。ですから事故の後に30日程度は会社を休んだ時には、30日分が支払われる訳です。
ただし加害者側の保険会社には、もちろん上述の13,600や30日といった数字を提示しなければなりません。具体的な数字が明らかになっていなければ、保険会社もお金を支払ってくれないからです。

このため休業損害を請求したいなら、まず自分のお勤め先に連絡する必要があります。人事担当者などに連絡し、休業損害証明書と呼ばれる書類を発行してもらう事になるのです。その書類には、事故が原因で休んだ日数で給料額なども書かれています。人事や総務担当者が書類を書いてくれますから、被害者本人が書類に記入する事は原則ありません。

休業損害はいつ支払われるのか

書類が発行されたら、それを加害者側の保険会社に提出します。すると書類を確認した保険会社から、被害者に対して損害金が支払われる訳です。ちなみに提出してから支払われるまでの日数は、1週間目安になります。

なお被害者本人が希望すれば、毎月1回ペースで損害金を支払ってもらう事もできます。月給のように月1回支払ってもらう形になりますが、上述の損害証明書は毎月勤務先から発行してもらう必要があります。

交通事故の休業損害は全ての方に支払われるのか

休業損害はたいてい支払われる

ところで上述の休業損害のお金は、たいていの方には支払われます。サラリーマンや自営業者などで収入を得ていれば、基本的には損害金は支払われます。

例えば有給休暇を利用して会社を休んでいても、損害金は支払われるのです。そうかと思えば、復職した時でも損害金は支払われます。例えば事故の後に体調が少し良くなり、復職しました。しかしある時から体の調子が悪くなり、もう一度病院で治療を受ける時でも、たいてい損害金は支払われます。

自営業者でも、問題なく支払われます。自営業者の場合は、休業損害証明書は発行できませんが、病院に通院した事実を証明できる書類があれば休業損害を請求できます。

専業主婦に対する休業損害と賃金センサス

さらに、専業主婦でも損害金は支払われます。専業主婦も立派な仕事をしていると見なされて、休業損害を受け取る事は可能なのです。ただ専業主婦の場合、収入の日額を算出する方法はやや特殊です。専業主婦には明確な給料が支払われている訳ではありませんから、日額を算出するのも難しいでしょう。

その場合、賃金センサスと呼ばれる資料を参考にする事になります。女性の平均収入に関する資料ですが、それで数字を調べて休業損害の数字を計算する訳です。

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学生やアルバイトの休業損害はどうなるのか

上述のように、休業損害は多彩な方々に対して支払われます。ただアルバイト勤めですと、やや難しくなるケースもあります。

アルバイトの場合は、勤務日数がポイントになるのです。1つの勤務先でアルバイトとして1年以上働き続けていれば、たいてい休業損害は支払われます。もちろんパート勤めでも支払われます。ですが、それより短い日数ですと難しいケースがあります。

また学生の場合は、基本的には収入損害はありません。学生の場合、労働で収入を生み出しているとは判断されないので、損害金は原則支払われないのです。

休業損害の2種類の基準と弁護士相談

休業損害に関する2つの基準と弁護士に相談すべき理由

なお休業損害には、2つの基準があります。それだけに、基本的には弁護士に相談する方が無難です。
どういう事かと言うと、休業損害には自賠責基準と弁護士基準があるのです。自賠責基準ですと、受け取れる金額はやや低めになる傾向があります。

自賠責ですと、たいてい「5,700円」という金額を基準に算出されます。さらに実際に会社を休んだ日数を乗じて、休業損害金を算出するのです。ですから20日間休んでいた時は、もちろん114,000円支払われます。
しかし実際の収入は、もちろん5,700円以上の事もあるでしょう。その場合は、自賠責基準でも5,700円以上支払われるケースもありますが、日額上限は19,000円になります。
それに対して弁護士基準ですと、基本的には満額支払われるのです。例えば半年分の収入を算出してみたところ、給料日額は平均25,000円でした。この場合、弁護士に依頼して休業損害の手続きを踏めば、25,000円は満額支払われる訳です。

休業損害の手続きは、一応自力で進める事もできます。しかし自力ですと自賠責基準が適用されてしまうので、上記のように5,700円になってしまう可能性もあります。それを考慮すると、弁護士に相談する方が良いでしょう。

交通事故の休業損害に詳しい弁護士を選ぶ

ちなみに相談する弁護士は、ある程度慎重に選ぶ方が良いでしょう。適切な金額で休業損害を支払ってもらうにしても、やはり弁護士に正しい判断を下してもらう必要があります。

正しい判断を下せるかどうかは、弁護士の知識に左右されるのです。交通事故にあまり詳しくない弁護士ですと、休業損害にも詳しくないので、支払われる金額が低くなってしまう可能性もあります。なるべく交通事故に強い弁護士を選ぶと良いでしょう。

まとめ

いずれにせよ交通事故の後に働けなくなったとしても、休業損害の手続きを踏めば、働けなかった分のお金は支払われるようになっています。専業主婦でも支払われますし、きちんと休業損害の手続きを行っておきたいものです。ただ自賠責基準ですと、支払われる金額が低くなってしまう可能性もありますから、やはり弁護士に依頼する方が良いでしょう。その際、交通事故に詳しい弁護士に依頼すれば、休業損害も適正な金額で支払われやすくなる傾向があります。

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