交通事故で顔に傷が残った!外貌醜状の逸失利益を解説

2019 7/01

交通事故で負傷してしまうと、顔など目立つ箇所に傷が残ってしまうケースがあります。ケガ自体は完治したものの、痕が残ってしまうケースもよくあるのです。

残る傷にも色々な種類があって、本人としては深刻な悩みを抱えている事も少なくありません。いわゆる外貌醜状です。目立つ傷が残ったからと言って、収入を得るのが不可能な状態にはならないでしょう。しかし実際には、外貌醜状で逸失利益が認められているケースも多いです。

目次

外貌醜状という症状とその慰謝料や等級

外貌醜状という症状の特徴と認定される等級

外貌醜状には、下記のように色々な種類があります。

  • 瘢痕
  • 線状痕
  • 組織陥没

1つ目の瘢痕とは、傷が治った痕のような状態です。うっかり肌の一部を火傷してしまい、傷が残ってしまう事もあるでしょう。そうかと思えば線状の傷が残るケースもあれば、体の組織に目立つ窪みが残ってしまうケースもあるのです。

この外貌醜状は、後遺障害の等級も比較的重い方になります。主に下記のような等級で認定されるケースが多いからです。

  • 7級
  • 9級
  • 12級

7級が一番重たいのですが、交通事故の数ある等級の中でも、やや重度の症状になります。

このような等級の差が生じる理由は、傷の大きさです。そもそも傷といっても、大きさは多彩です。硬貨程度の傷が残るケースもあれば、卵ぐらいの大きさになる傷もあります。

やはり大きな傷が残った時には、等級も重たくなる傾向があります。例えば十円玉ぐらいの傷が残った時は12級と認定されるケースが多いですが、鶏卵ぐらいの大きさともなると7級と認定される事例が多いです。

外貌醜状に関する慰謝料は何円ぐらいなのか

では外貌醜状に対する慰謝料はどれぐらいかというと、かなりの差があります。93万円ぐらいの慰謝料が支払われる事例もあれば、1,000万円ぐらい支払われるケースもあるのです。

なぜ上記のような差が生じるかというと、まず上述の重さです。症状が重たいと、必然的に支払われる慰謝料も高くなります。

それと基準です。後遺障害の金額に関する基準は3種類あり、自賠責と任意保険と弁護士です。

上述の93万円は、自賠責基準による12級の金額になります。それに対して1,000万円は、弁護士基準で7級と認定された時です。この数字を考慮すれば、やはり外貌醜状になってしまった時は弁護士に相談する方が良いでしょう。

外貌醜状は逸失利益はどうなるのか

外貌醜状には逸失利益はあるのか

ところで外貌醜状という症状は、逸失利益がポイントになる事が多いです。仕事に対して多大な影響が生じるとは言えないものの、決して無関係とも言えないからです。

例えば交通事故で負傷してしまった事により、腕などを動かすのは著しく困難な状態になれば、仕事するのは難しくなる事もあるでしょう。しかし外貌醜状の場合は、話は少々異なります。傷跡が残っていると言っても、仕事に対して致命的な影響があると言えないからです。

そもそも顔に傷跡が残っているとしても、作業自体はできます。手足を動かすのであれば、外見は関係無いでしょう。となると、外貌醜状になったからと言って給料が減ってしまうとは断言できないのです。

では、外貌醜状は逸失利益は請求できないかと言われれば、実際には増額になるケースも多々あります。現に過去には、外貌醜状で逸失利益が認められたケースも多数あるのです。

逸失利益は認められなくても1,200万円支払われた7級の実例

そもそも逸失利益とは、交通事故によって得る事ができなくなってしまった収入などを指します。

交通事故で体が動かなくなれば、会社で体を動かす事もできなくなり、収入を稼ぐのも難しくなるでしょう。ですから被害者としては、加害者に損害賠償を請求している訳です。しかし外貌醜状になったとしても、もちろん手足は動かす事はできます。

ところで過去には、ある歯科衛生士の右頬に5センチ程度の線傷が残ってしまった事故がありました。頬だけでなく、眉間にも3センチぐらいの傷が残ったのです。
では裁判所はどのように判断したかというと、最終的にその歯科衛生士には1,200万円前後が支払われています。仕事に対する直接的な影響は無いものの、それ以外の影響が生じる恐れがあるからです。

歯科衛生士という仕事は、確かに接客メインではありません。歯に対するケアを行う仕事ですから、顔に傷があるとしても作業自体は可能でしょう。ですから裁判所は、逸失利益は否定しているのです。

しかし逸失利益がなくても、本人としては視線を気にするようになったのです。女性という事もあり、周囲からの視線が気になってしまい、対人関係にも消極的になってしまいました。それは直接的に仕事に影響を及ぼさないにしても、間接的には労働にも支障が生じると判断されたのです。

そして1,200万円という数字は、弁護士基準を大きく上回っている事だけは間違いありません。弁護士基準で7級であれば、本来は1,000万円になる筈です。しかし外貌醜状の影響は大きいと判断され、実際には200万円ほど増額された形になります。

外貌醜状の職業との関係と弁護士相談

職業とは関係なく外貌醜状は慰謝料は支払われる

確かに外貌醜状は、労働の生産性とはあまり関係ないとも解釈できます。しかし負傷してしまった本人からすると、その症状をきっかけに仕事の生産性が落ちてしまうケースも多々あるのです。それは職業とはあまり関係ありません。

人によっては、色々な人物と接する機会が多い仕事であれば、外貌醜状の影響は軽視できないと考えている事もあります。例えばホステスや俳優やモデルなどの仕事は、顔を見られる事になるでしょう。人から見られる機会が多い仕事ですと、確かに外貌醜状で収入が減ってしまう可能性はあります。

ですが裁判所としては、あまり人と接する機会が多くない職業でも、外貌醜状に関する慰謝料を認めているケースも多いのです。過去には運送業で働いている方に対して、やや高めな慰謝料を認めたケースがあります。

その方は、顔に目立つ傷が残ってしまった事により、誰かと対面するのに消極的になってしまったのです。それを考慮して、慰謝料が増額されたケースもあります。

外貌醜状は弁護士に相談するのがおすすめ

なお外貌醜状の場合、基本的には弁護士に相談するのが無難です。弁護士に相談しておけば、顔の傷に関する適切な検査も受けられるようになる事が多いからです。適切な等級で認定されやすくなるので、相談してみると良いでしょう。

また弁護士は医師の診断書にも目を通して、チェックしてくれます。加害者側の保険会社との交渉も代行してくれますから、慰謝料も高くなりやすいです。交通事故に関するサポートも受けられますし、相談を検討してみると良いでしょう。

まとめ

顔に目立つ傷が残るという症状は、確かに手足が動かなくなる訳ではありません。

仕事で収入を稼ぐ事自体は可能なのです。とは言うものの、傷が残ってしまった本人としては、周りの視線が気になってしまう事もあるでしょう。それは仕事にも影響を及ぼすと見なされ、慰謝料が増額になるケースは多々あります。

ただ被害者が単独で増額を試みるのも大変ですし、やはり交通事故に強い弁護士に相談してみる方が良いでしょう。

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