派遣社員でも交通事故の休業損害は支払われるのか?

2020 1/10
派遣社員でも交通事故の休業損害は支払われるのか?

交通事故で体を動かすのが困難になると、働けなくなってしまう事があります。

しばらくは治療に集中する事になるので、会社を休んでいる方も少なくありません。その際、休んだ分の収入加害者の保険会社に請求する事ができます。

ただ人によっては、派遣社員として働いている事があります。派遣でも休業損害は支払われるか不安になっている方も多いです。派遣でも支払われますが、注意すべき点はあります。

目次

派遣社員に対する休業損害を算出する方法

派遣社員も休業損害の請求は可能

交通事故で働けなくなってしまう実例は、比較的よくあります。働けないと収入も入ってきませんから、生活にも大きな支障が生じてしまうでしょう。ですから被害者としては、加害者の保険会社に減収分のお金を請求している訳です。

会社勤めをしていれば、基本的にはお金は支払われます。派遣社員も例外ではありません。派遣でもお金は稼いでいる訳ですから、請求する事は可能なのです。

休業損害の金額を算出する方法

休業損害の具体的な金額を計算する方法ですが、まずは基礎収入と休業日数という2つの数字を確認します。その2つの数字を掛け算して、休業損害の金額を算出するのです。

サラリーマンの場合は、最近3ヶ月分の収入の平均値を見て、基礎収入を確認します。過去3ヶ月の平均日給は7,000円だった時は、その7,000円が基礎収入になる訳です。それで15日間休んでいた時には105,000円支払われ、20日休んでいた時は14万円といった具合になります。

派遣社員は賃金センサスを利用する事もある

派遣社員の場合、やや収入が低い事があります。人によっては、日給に換算すると5,000円に満たない事さえあります。それでは休業損害の金額もかなり低くなってしまうのです。

もしも金額が低くすぎる時は、賃金センサスを活用する事になります。賃金センサスで平均値を調べた上で、大まかな収入目安額を確認して、手続きを進める事になるのです。

派遣社員の休業日数について

派遣社員の場合、働いていない期間が生じる事があります。基本的には短期雇用になりますから、空白期間が生じてしまう事はあるのです。

例えばある年に1月から3月までの契約を結び、その間は働きました。そして4月頃に新たな派遣先を探し、ようやく5月スタートの仕事が見つかったとします。という事は、4月は働いていない訳です。この4月を休業と見なすかどうかは、それこそ状況次第です。基本的には安定性に左右されると見て良いでしょう。

5月以降に仕事がスタートする事が確定していて、今後も安定的に派遣先が見つかりそうなら、4月に休んでいた分も休業日数に含められるケースは多いです。逆に、5月以降に仕事が見つかる可能性がほぼゼロなら、休業とは認められない可能性があります。

派遣と専業主婦の休業損害の主な違い

派遣社員の賃金センサスの基礎収入が専業主婦よりも低い理由

派遣社員の休業損害は、たまに専業主婦と比較されることがあります。実は基礎収入は、専業主婦よりは不利になる事があるのです。

専業主婦の場合、少なくとも本人が収入を得ている訳ではありません。お金は入ってきていませんが、主婦業も立派な仕事であると見なされているのです。実際、子育てや家事は非常に大変です。

そこで専業主婦に対する基礎収入を算出する時にも、上述の賃金センサスを活用しますが、派遣社員よりは有利になる傾向があります。派遣という働き方ですと、賃金センサスから25%ぐらい減額されるからです。

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専業主婦と派遣社員の休業損害の争点

専業主婦の場合、休業日数は「本当に休業する必要はあったのか」が争点になるケースが多いです。家事を休むべきだったのかどうか、議論の争点になる事例は多々あるのです。休むべきであると判断されれば、もちろんその分の休業損害は支払われます。

それに対して派遣の場合、「派遣期間が終了した後」の休業が争点になる事が多いです。上記の4月のようなパターンは、多々あるのです。もちろん派遣社員としても、「本当に休むべきだった」事を証明する必要があります。休む必要がないと判断されれば、休業損害は支払われませんから、証拠を提示して証明する必要はあるでしょう。

休業損害に関する保険会社の主張と弁護士相談

保険会社から低めな休業損害の金額を提示された場合の対処法

派遣の場合、上記の争点は決して軽視できません。加害者側の保険会社の主張は、十分注意を要するでしょう。

というのも保険会社は、派遣社員の本人の主張を認めてくれないケースが多々あるからです。本人としては300万円支払って欲しいのに、保険会社は200万円台が妥当であると主張してくるケースが多々あります。その際に、上記の4月のような時期がポイントになるのです。

4月のような状況ですと、派遣社員としては働いていませんから、収入を得ていない期間であると判断されます。収入を得ていないにもかかわらずお金を支払う理由はないと主張される事は、実際あるのです。

なぜ保険会社が上記のように主張してくるかというと、主に売り上げ数字です。保険の会社としても売り上げを追求していますが、300万円支払えば負担が大きくなってしまうでしょう。そこで支払い額を少しでも減らすために、やや低めな金額を提示してくるケースが多々あるのです。

保険会社との休業損害の交渉は弁護士に相談

上記のように強気に主張してくる保険会社と示談交渉するハードルは、かなり高いです。保険会社も示談交渉に慣れているケースが多く、派遣社員の本人としては不利な条件を飲まされてしまう事があります。しかし本人としては、それでは納得できないでしょう。

その場合、やはり弁護士に相談してみるのが無難です。それも交通事故に強い弁護士に相談すると良いでしょう。弁護士の専門性は大切です。

というのも弁護士は保険会社との交渉を代行してくれます。弁護士は多数の交渉を経験していますから、被害者にとって有利な結果になるケースも多いです。賠償金が高くなりそうな時などは、弁護士に依頼してみると良いでしょう。

弁護士特約を活用して休業損害に関して相談する

派遣の場合、上記のような収入で悩んでいるケースも多いです。日給換算にすると、収入がかなり低めになっている方もいますが、その場合は自分が加入している任意保険に注目してみると良いでしょう。

多くの保険には弁護士特約があります。その特約を活用しますと、弁護士に対する依頼費用も負担されるのです。いわゆる保険金がおりますから、安心して相談できます。

ただし弁護士特約には、300万円という上限はあります。しかし裁判に関する費用も保険金がおります。特に賠償金が少々低めになりそうな時は、弁護士特約を利用し弁護士へ相談するのがおすすめです。

派遣社員の休業損害についておさらい

派遣社員でも休業損害を請求する事はできます。ただ派遣は収入が少々不安定ということもあり、賃金センサスが活用される事が多いです。また休業日数も争点になりやすいです。

派遣期間が終了した後の時期などは、注意を要するでしょう。それに関する不安点がある時は、弁護士に相談してみるのが一番無難です。弁護士は知識が豊富ですし、適切な対処法もアドバイスしてくれる上に、相手との交渉も代行してくれます。

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