5級という後遺障害で増額されるポイント

5級という後遺障害で増額されるポイント

5級という等級の後遺障害は、手足が不自由になってしまったり、深刻な脳障害などが残ってしまうぐらいの症状が見られます。かなり重たい等級であるだけに、慰謝料の金額も比較的高めです。

5級ぐらいの等級になりますと、やはり症状の深刻さを実証する必要があります。等級による金額差はかなり大きいですし、具体的な状況も確認して証拠を提示するべき等級なのです。この等級は、やはり弁護士に依頼するのが一番良いでしょう。

目次

5級という等級の症状と支払われる慰謝料

5級の後遺障害の症状

後遺障害の等級は14段階になりますから、5級はかなり重たい方なのですが、それだけに深刻な症状が目立ちます。

例えば過去には、ある20代の大学生が自動車に衝突して、手が自由になった事故がありました。趣味の楽器演奏に興じるのも、ほぼ不可能な状態になってしまったのです。

そうかと思えば、交通事故で脳障害が残ってしまったケースもあります。ある10代の学生でしたが、車にひかれてしまった事により、継続的に働くのも困難になった実例もあるのです。

上記の2つの交通事故の被害者は、いずれも1,300万円以上受け取っています。大学生の方には後遺障害の慰謝料が1,600万円支払われましたし、10代の学生には1,440万円支払われたのです。

5級の場合は、主に下記のような症状が見られます。

  • 精神や腹部に対する著しい障害が残り、労務が困難になる
  • 1下肢もしくは1上肢の用を廃してしまったり、関節以上で失った
  • 足の指が全部なくなった
  • 片方の目が失明し、もう片方は視力0.1以下になった

5級の慰謝料はどれぐらいになるか

5級の慰謝料ですが、上述の例のように1,400万円以上支払われている実例は多々あります。弁護士基準の慰謝料は1,400万円目安ですから、それぐらい支払われる傾向があるのです。

ただし、それは弁護士に依頼した時の慰謝料です。自賠責や任意保険基準ですと、もう少し低めになってしまう傾向があります。自賠責は600万円前後で、任意保険は700万円ぐらいになると見て良いでしょう。実に2倍以上の差があるだけに、やはり弁護士に依頼するべきです。

そして逸失利益の数字も軽視できません。過去の実例を見る限り、下記のような逸失利益が支払われているケースがあります。

  • 5,251万円
  • 6,960万円
  • 5,885万円

実に5,000万円以上支払われている傾向があります。というのも5級は、労働能力喪失率は79%になっているのです。他の等級と比べると、喪失率の数字はかなり高めになりますから、必然的に逸失利益の金額も大きくなる訳です。

5級は、もちろん後遺障害や逸失利益だけでなく、他にも色々な賠償金が支払われます。それらを全て合計すると、1億円近く支払われている実例もあるのです。

働くのが難しいと認められて5級と認定された実例

事故後にも働いていたので5級ではないという主張

ところで上述の高校生の実例は、労働に関する大きな問題が生じています。その高校生は、1つの職場で長く働くのは難しくなってしまったのです。

実はその高校生の就労状況に関しては、裁判でも議論になりました。加害者の保険会社は、結局その高校生は事故の後にも働いていたので、逸失利益は認められないのではないかと主張してきました。

上述の5級という等級の症状には、「労務が困難」という要素があるでしょう。事故の後に働いていた以上、およそ労務は困難ではないと主張してきた訳です。

確かに精神障害はあるものの、5級というほどのレベルではなく、せいぜい9級ではないかと主張してきました。しかし実際には、5級と認められたのです。

1つの職場で働くのが難しいと認められて5級になった実例

というのも上記の高校生は、色を転々としていたのです。1つの職場で長く働いたのではなく、沢山の会社を転職していた形になります。

実は加害者の保険会社が上記のように主張してきた後に、高校生の側についた弁護士は、事実関係を確認しました。ヒアリング調査を行ってみた結果、1つの職場で働くのは困難になったことが発覚したのです。精神疾患になって、仕事を続けるのも難しい状態になってしまった訳です。

その点を考慮すると、やはり9級というよりは5級が適切ではないかと主張しました。裁判所にその主張が受け入れられて、最終的には5級と認められた訳です。

この実例のポイントは、弁護士による事実関係の確認です。色々な職場を転々としていた状況をヒアリングしていなければ、被害者としては証拠不足になっていた可能性があります。

後遺障害の等級認定は、証拠がポイントになるのです。情報不足ですと、本来よりも低い等級になってしまうケースは、実際あります。ですから被害者の状況を確認していなければ、9級になっていた可能性はあるでしょう。

5級よりも低い等級になってしまうと、逸失利益もかなり安くなってしまいかねません。弁護士が実証してくれたおかげで、適切な等級で認められた形になります。交通事故は証拠が大切なのです。

5級の後遺障害は弁護士に相談するのがおすすめ

5級に関する診断書と弁護士によるチェック

証拠と言えば、病院からの診断書もあります。後遺症が残ってしまう状況になれば、やはり病院には診断書も作成してもらう事になります。医療データですし、事故の証拠として使えるのです。

ただ問題は、その診断書に十分な内容が記入されているか否かです。病院によっては、情報が不足しているケースもありますから、注意が必要です。

というのも病院は、交通事故向けの診断書を作成するのに慣れていない事があります。要点が書かれていない診断書ですと、証拠としては不十分であると見なされてしまう事もあるのです。それでは5級以外の等級で認定されてしまう可能性があります。

しかし弁護士に相談すれば、病院が発行してくれた診断書をチェックしてくれるのです。十分な内容が書かれているかどうかも、丁寧に確認してくれます。ですから5級の後遺障害の申請手続きを進める時は、弁護士に相談しておく方が良いでしょう。

5級の後遺障害の手続きは弁護士に相談すべき

また上記の高校生の実例のように、保険会社と示談交渉するケースもあります。

高校生1人では、その保険会社と自力で示談するハードルはとても高いです。高校生が上手く交渉できなければ、9級と認定されてしまった可能性もあります。ですが弁護士に依頼すれば、その保険会社との交渉も代行してくれる訳です。

まして弁護士の場合、上記のように事故の証拠などを提示してくれます。自賠責よりも弁護士基準の方が高い理由は、そこにあるのです。

5級ともなると、支払われる慰謝料の金額も軽視できません。増額を目指すなら、やはり交通事故に強い弁護士に相談する方が良いでしょう。

まとめ

働くのも難しくなってしまい、手足が不自由になってしまうぐらいですから、5級の症状はかなり深刻です。

それだけに、慰謝料の金額もかなり高めになる傾向があります。やはり5級と認定されるかどうかがポイントになるでしょう。ただ被害者1人で示談交渉するハードルは、かなり高いです。

支払われる金額や証拠提示などを考慮しますと、やはり5級で適切な慰謝料を受け取る為には、弁護士に相談するのが一番無難です。

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